堺市議の西川良平と申します。この度は、“拉致被害者救出のため強い覚悟をもってブルーリボンバッジを着用する共同声明”にご賛同頂いた先生に感謝の報告がございます。ご存知のように、裁判官がブルーリボンバッジを外せと命じ、結果として“ブルーリボン裁判”が勃発しております。
その場所は大阪地裁堺支部であり、堺市にある裁判所で起きたことでした。実は私も傍聴に伺っており、実際にブルーリボンバッジを外された堺市議とは私のことです。私だけではなく、堺市民もおりました、大阪府民もおりました、ブルーリボンバッジを外せと命じたことを議員として証言します。
これは単に法廷に入るのみならず、(大阪地裁堺支部の)裁判所敷地内に入る際に外せと言われたものであり、ようは「堺市内にある公共施設の施設内」に立ち入る為にはブルーリボンバッジを外せというものです。 >>ブルーリボン訴訟の概要はこちら
ブルーリボンバッジを外せ!
私は、ブルーリボンバッジを外されてしまいました、悔しかったです。どうしても傍聴したい裁判であり、議員としても聞く必要があるものだったのです。本当に憤懣やるかたない思いでありました。堺市議が、堺市に設置されている公共施設に立ち入るに際し、どうして裁判官にそのような命令をされねばならぬのか意味がわかりません。ですからその際に「どなたの命令ですか?なんの権限に基づくものですか?」と問いまして、回答を得ております。
このブルーリボン訴訟について誤解のある方もおられる方もいるかもしれませんが、これは単に法廷に入る際に着用を禁じられたというレベルのものではありません。裁判所の建物内に入るや否やバッジの取り外し要請を受けました。裁判所の職員を用いて組織まるごとで行われたことです。繰り返しますが、裁判所の職員まで使ってやっておりました。驚くばかりです。
堺市議が、堺市の裁判所で傍聴しようとしたところバッジを外されるのも理解に苦しみますが、堺市民をはじめ大阪府民の方のバッジまで組織をあげてブルーバッジを外されたというのは、もはや日本全国に対して恥としか思えませんでした。
私がfacebookで使っているプロフィール写真です。私のブルーリボンバッジは、裁判官の職権で取り外させられてしまいました。堺市民のバッジも取り外されてしまいました。私にも、堺市議としてのプライドがあります。
堺市議として果たすべき責務
小坪議員とは以前から交友がありました。このブルーリボン訴訟においても、小坪先生と一緒に傍聴に伺ったこともございます。この度、共同声明を発出するにいたり、私はまずもって賛同させて頂きました。しかし、それだけでは堺市議としての責任を果たせたとは思えません。
堺市の、自民市議団・維新市議団の議員団全員から賛同を頂いてまいりました。ご存知のように大阪は自民・維新と競り合う状況がございますが、丁寧に理由を説明し、拉致問題の広報啓発を(堺市民すら)規制されているのが堺市の公共施設の実態だ、これは政党は無関係であるとの思いから要請を行いました。維新側も団に諮ってくれたと聞き及んでおり、自民・維新の全員が賛同するに至りました。以下、堺市議より賛同して頂いた先生のリストになります。
池側昌男 池尻秀樹 信貴良太 白江米一
西川良平 西村昭三 野里文盛 山口典子
大阪維新の会堺市議会議員団(17人)
青谷幸浩 池田克史 伊豆丸精二 井関貴史
上野充司 上村太一 加藤慎平 黒田征樹
龍田美栄 中野貴文 西川知己 西田浩延
藤井載子 札場泰司 的場慎一 三宅達也 米田敏文
堺市議会での一般質問
実は堺市においても、3つの100の質問を行っています。昨年の小坪先生の地方行政からの報告の中で“堺市については演説で触れない”と連絡を事前に受けております。その理由は、私が行った一般質問は単に3つの100だけではなく、他の答弁も得ているからです。
【拉致問題】ブルーリボンバッジ着用率100%の自治体がうまれた理由、アニメめぐみ上映率100%~安倍元総理の前で報告【地方行政にできること】
私は堺市議として、議場において堺市長に対し「堺市民にブルーリボンバッジを外せ!などという行政が命令を出すことはあるか」と問うております。かなり調整は難航したのですが、明確な答弁を頂きました。議事録は全体に公開されてはいるものですが、この堺市議会の会議録は訴訟にも強い影響を与える可能性があるとの判断もあり、堺市の事例と成果については意図的に伏せてきたのが実情です。
それでは、堺市の昨年度の実績を報告いたします。拉致啓発ポスターを全堺市立学校園147校および本庁並びに7区役所に掲示しております。また、めぐみ上映についても、“中学校・高校はすべて、また小学校についても全て対応していく”趣旨の市長答弁を得ております。ブルーリボンバッジの市職員着用についても同様です。
本稿執筆にあたり、再度、堺市より資料を取り寄せております。(クリックで拡大)
立ち上がる堺市議会
堺市議会では、この一般質問があったため、堺市議らも「大阪の裁判官がバッジを外させた」ことを認識している議員が多数おります。まずは自民・維新の市議団からの賛同署名を頂きました。今後は、公明会派や共産党会派も含め「人権問題のバッジを外せと、(司法の施設とは言え)堺市に設置された公共施設で命じられた」ことも踏まえ賛同を呼びかけて参ります。
私達が気になったのは、裁判所側が「庁舎管理規則」というワードを用いたことです。議員側の認識にはなりますが、これは“行政権の発動”であり、この言葉を用いられると黙っておられません。司法権に無闇に立ち入ることは避けますが、庁舎管理とは行政権であり、それが司法に貸与されたものなのかもしれません。
ほぼ行政権とも言える権限によって、堺市の施設が堺市議のバッジを外すと言うことは信じられませんし、何より堺市民のバッジすら外してしまったというのは、堺市の議員として絶対に容認できません。繰り返しになって恐縮ですが、(裁判所の)職員まで使って大掛かりにやった現場を私は見ております。堺市民が拉致の広報啓発のために付けているブルーリボンバッジを、堺市に設置された公共施設である裁判所で外させたという事実は、ブルーリボン訴訟の話とは無関係に堺市議として許せません。
裁判官は越権行為では?今後の公平性担保に疑問
敷地内に入った全ての方を対象とするのであれば、拉致担当大臣(現・内閣官房長官)が裁判所の敷地に入った際にもバッジを外せ!と命じるのでしょうか。法務大臣のバッジであっても外せ!というのでしょうか。私はこれは裁判所の越権行為だと思います。
もしも堺市民のバッジは外してよくて、拉致担当大臣のバッジは外さないと言うならば、公平性はどこに行ったというのでしょうか。是非、国会議員にも大阪地裁堺支部の敷地内に立ち入って頂きたい。裁判官は、どういう対応をされるのでしょうか。本当に公平性が担保できるとお思いですか?
現場となった堺市において、堺市議の多くの賛同を得ることができました。これは、堺市の政治家からの一つの意思表示です。ご賛同を賜った全ての堺市議に感謝いたします。
大阪は政党間の対立等もご存知かと思いますが、それぞれの議員が様々な思いを乗り越えての自民・維新の議員団全員の賛同です。どうか、その心を汲んで頂きまして、全国の地方議員の同志の皆様、ご賛同をよろしくお願いいたします。
私も誰かの勇気になれたでしょうか?
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